引っ越しのタイミングで、自宅のインターネット回線について見直す方は多いと思います。

実際私もこれまで5回ほど引っ越しをしていますが、毎回、そのタイミングで自宅のインターネット環境の見直しを行っています。

特に自宅で仕事をしているような方は、引っ越し先のインターネット環境はとても重要なので、いろいろと調べたりもすると思いますが、はじめての引っ越しというような場合はわかりにくいことも多々あるのではないでしょうか。

そこで今回は、引っ越しを行うときのネット回線選びのコツをまとめましたので、ぜひ参考にしていただければと思います。

引っ越しを行うときのネット回線選びのコツ

今使っている回線をそのまま使うなら工事の日程を早めに決める

自宅で光回線を使っている場合、移転手続きをして継続して利用する方法と、解約して新規契約をする方法と大きく2つありますが、どちらにせよ回線の工事が必要です。

ただ、引っ越しを行う時期によっては、工事の予約が思うようにとれず、工事日が2か月以上先になってしまったというケースも見受けられます。

そうなると、引っ越し先の新居でしばらくインターネットが使えないことになりますので、特に見直しなどせずに今使っている光回線をそのまま使うのであれば、真っ先に工事日程を決めることをおすすめします。

工事の日程が先になって困る場合は、期間の縛りがないWi-Fiレンタルも検討する

工事日がかなり先になってしまい、引っ越したあとに、いっときネットが使えなくて困る場合は、Wi-Fiレンタルという手段があります。

一昔前までは、モバイルWi-Fiは携帯電話のように途中解約すると違約金が発生したり、速度も遅く容量制限もあって、自宅の回線の代わりに使うのは難がありました。

しかし最近は、契約期間に縛りのないレンタルWiFiもありますし、速度も速くなっているので、引っ越しのときに一時的に光回線の代用として使う人も増えています。

契約期間に縛りがないサービスで特に人気があるのが「縛りなしWiFi」や「クラウドWiFi」ですが、こういったものを「つなぎ」として利用するのもひとつの手段です。

工事費用について

工事の費用については、引っ越し先がマンションなのか戸建てなのかによっても変わってきますので、あらかじめ確認しておくとよいでしょう。

工事費が不要なケースも

回線工事は、必ず必要というものではなく、場合によっては不要なケースもあります。

・引っ越し先のマンションに、前に使っていた人の回線が残っている

・もともとフレッツ光を使っていて、そこからドコモ光やソフトバンク光に変える場合

このようなケースだと工事費は不要となります。

工事費無料と工事費実質無料の違い

携帯電話の契約のときにも「機種代金実質無料」というのを目にしたことがあると思いますが、「実質無料」とは工事費と同等の割引を適用して、工事費との相殺で無料になるものを指します。

たとえば、実際の工事費は40,000円かかるけど、それを30か月で分割して、その金額を割り引くという形式です。

一方、工事費無料は、工事費そのものが無料でかからないということを指します。

どちらも無料なので同じではないかと思うかもしれませんが、そうではありません。

なぜなら、実質無料という場合は、途中解約をすると毎月の割引がなくなり、工事費の残債は残るからです。

工事費無料の場合は、途中で解約しても、最初から無料なので残債が残ることはありません。

このような違いがありますので、途中解約の可能性がある場合は注意しましょう。

乗り換えが便利だという営業には乗らないほうが無難

引っ越しをする際に、インターネット回線業者から営業の電話がかかってくることがあります。

この業者は、不動産屋と提携している場合もあれば、引っ越しをする際に利用した運送屋と提携している場合もあり、マンション自体が提携していることも最近では増えてきました。

これらの業者は、インターネット回線を移動させるより、新規で別の回線を契約したほうがよいとすすめてきます。

また、「インターネット回線をそのまま新居に引き継ぐには時間がかかるが、新規で契約をすれば短期間で済む」ということも言ってきます。新しい契約が本当にお得な場合は、検討してみてもよいのですが、わざわざ営業電話をかけてきているという時点で、紹介料などの手数料が上乗せされていることがほとんどです。ですので、こういった営業電話は相手にしないほうがよいでしょう。

新規契約(乗り換え)を行う際に知っておきたい予備知識

おさえておきたいポイント

自宅のインターネット回線を選ぶときにポイントとなるのは、「月額料金」「利用しているスマホとのセット割」「回線速度」などがあげられます。

インターネット回線の利用料金は毎月かかるものなので、できるだけ安くしたいと思うのは当然ですが、とはいえ回線速度が遅いと、ネットを使って在宅で仕事をしているような人は困ることも出てきます。

まずは、ご自身の利用スタイルにあわせて、料金を重視するか、速度を重視するかなどを検討するとよいでしょう。

月額料金の相場や仕組みについて

インターネット回線の月額料金は、ご自宅がマンションなのか戸建てなのかによっても変わってきます。

また、プロバイダ料金が込みになっているもの、別になっているもの、そういった違いもあります。

プロバイダと回線事業者の違い

「プロバイダ」とは、回線をインターネットと繋げる役割を担う接続事業者のことを指し、NTTのようにインターネット回線を提供する事業者は「回線事業者」と呼ばれます。

回線自体は日本全国のさまざまな場所に張り巡らされていますが、プロバイダーと契約していなければ、それらの回線でインターネットにアクセスすることができません。

したがってインターネットを使うには回線事業者とプロバイダそれぞれと契約し、それぞれ月額料金を支払う必要があります。

ただ、最近は「光コラボレーション」と呼ばれる、回線サービスとプロバイダーが一本化されたサービスも登場しているので、そういったサービスを選べば、回線とプロバイダーの2つがあるということを意識せずインターネットを利用できるでしょう。

以下、主要な光回線サービスの参考価格を表にして掲載いたしますので、おおよその相場金額として参考にしてみてください。

名称マンション戸建て
ドコモ光月額4,000円~月額5,200円~
auひかり月額3,800円~月額5,100円~
ソフトバンク光月額3,800円~月額5,200円~
So-net光月額1,980円~月額2,980円~

利用しているスマホとのセット割

NTTドコモをはじめとする大手携帯電話会社は、スマホとインターネット回線をセットにすることで料金を割引する、いわゆる「セット割」を実施しています。

(例)ドコモ光セット割

各社、利用しているスマホのプランによっても割引額が変わってはきますが、上手に活用すれば月の料金が1,000円以上安くなりますので、ドコモ、au、ソフトバンクのスマホを使っている方は「セット割」も確認しておきましょう。

ドコモユーザーにおすすめは「ドコモ光」

NTTドコモのスマホを使っているならインターネット回線は「ドコモ光」がおすすめです。

「ドコモ光」では、NTTドコモのスマホユーザーに対して、スマホの料金が毎月最大1,000円割引される「ドコモ光セット割」を提供しています。

また、「ファミリー割引」グループ内での割引もあるので、家族全員がNTTドコモのスマホを使っているようなご家庭は、「ドコモ光」が断然お得です。

auユーザーにおすすめは「auひかり」

auのスマホを使っているならインターネット回線は「auひかり」がおすすめです。

「auひかり」では、auのスマホユーザーに対して、スマホの料金が毎月最大1,000円割引される「auスマートバリュー」を提供しています。

割引は家族も対象となるので、家族全員がauのスマホを使っているようなご家庭は、「auひかり」が断然お得です。

ソフトバンクユーザーにおすすめは「ソフトバンク光」

ソフトバンクのスマホを使っているならインターネット回線は「ソフトバンク光」がおすすめです。

「ソフトバンク光」では、ソフトバンクのスマホユーザーに対して、スマホの料金が毎月最大1,000円割引される「おうち割」を提供しています。

割引は家族も対象となるので、家族全員がソフトバンクのスマホを使っているようなご家庭は、「ソフトバンク光」が断然お得です。

安さで選ぶなら

月額料金が安くておすすめなのは「So-net光」です。

So-net光は、ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社が提供しているサービスで、マンションタイプ1,980円/月、戸建て2,980円/月で、最も月額料金が安いのが特徴です。

速度を重視するなら

回線速度を重視するなら、提供エリアが限られてはいますが、NURO光がおすすめです。

光回線のほとんどが下り最大1Gbpsのところ、下り最大2Gbps・上り最大1Gbpsという速度なのが特徴です。

NURO光の提供エリア

東京・神奈川・埼玉・千葉・茨城・栃木・群馬・愛知・静岡・岐阜・三重・大阪・兵庫・京都・滋賀・奈良・福岡・佐賀

通信速度の上りと下りとは?

通信速度は「bps(ビーピーエス)」という単位で速度を測ります。

たとえば、1bpsとは、1秒間に1ビットのデータを送ることができ、この値が高ければ高いほど1秒間に送れるデータが多いということになります。

同じ時間でどれだけデータを送れるかを数値化したものが通信速度になります。

「上り」は、メールの送信やパソコンからインターネット上へデータを送るときの通信のことです。

上りの速度が速いとメール送信やインターネット上にデータを送る(データのアップロード)ときにかかる時間が短くなります。

「下り」は、メールの受信やインターネット上の情報を自分のパソコンへ受信させる通信のことです。

下りの速度が速いほどメールの受信やWebサイトの閲覧、ソフトウェアのダウンロード時間が短くなります。

最後に

今回は、引っ越しを行うときのネット回線選びについて、おさえておきたいポイントなどを紹介いたしました。

最後に、今回紹介したサービスを以下に表としてまとめておきますので、詳細は公式サイトでご確認ください。

ドコモ光公式サイト
auひかり公式サイト
ソフトバンク光公式サイト
So-net光公式サイト
NURO光公式サイト
縛りなしWiFi公式サイト
クラウドWiFi公式サイト